どうか、れないでしい。たものじたこと、

――それがえにがるのだから。

 太陽と月が留まり続ける世界、テラリウム。

この世界では皆が陽の光を求め、戦の絶えぬ日々が続いていた。

 

戦果を得たのは膨大な魔術を駆使するニグレウム。

圧倒的な実力差によって戦に終止符を打つと同時に、

魔術の才能による身分差別の時代の幕開けとなった。

 

戦から数百年と経った陽の国、ニグレウムで暮らす魔術師の少年グレイは

些細なことから幼馴染ラウラを連れて、恐ろしい魔女の家があるという

噂のエルテノ森林へと向かうことになった。

 

そんな日常から、物語は始まる。